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花組『元禄バロックロック』『The Fascination!』感想 [宝塚感想 花組]

あけましておめでとうございます。

2022年の観劇はじめは花組から。花組の東京公演『元禄バロックロック』『The Fascination!』を見てまいりました。

宝塚友の会にてS席2枚当当選しました。友の会ステータスポイント狙いで申し込んでいたので、どうせ当たらないだろうと思って日程をかなり絞り、かつ2席で申し込んだら、当選してしまいました。欲がない公演の方が当たる気がするのは、私だけでしょうか・・・。「たまには花組も観ておいで♪」という女神さまの思し召しだったのかもしれません。花組は、2018年12月の『蘭陵王』以来、約3年ぶりの観劇でした。


第一幕『元禄バロックロック』、おもしろい公演でした。着物アレンジの派手な衣装が出演者方々に映えててよかったです。柚香光さんの黒前髪を片側に流したお姿もすてき。星風まどかさんは明るくも妖艶な女性でよかったです。宙組の時とはキャラ変したのかしら??今回の公演のまどかちゃんの方が好きだな~~。第一幕で一番気になったのは、音くり寿さん演じる綱吉。かわいいふりしてどこか怖い、いいキャラしてました。キャラの濃い娘役さんって、すき。

ストーリー中の、時を戻す件について気になったので一考察を。ネタバレあります。

星風さん演じるキラが、未来を変えるために何度も時を遡るタイムループの件。キラが何度もタイムループを繰り返したせいで、クロノスケにも影響を与えてて、クロノスケが(本当は作るはずのなかった)時を戻す時計を作ることになり、記憶にない歌も歌えるようになってしまうという・・。キラのタイムループがクロノスケの時間軸(または記憶)にのみ影響を与えたっていう設定かしら。(コウズケノスケには影響した形跡はなかった。)
あと、キラの身体年齢は、例えば1年間✕100回繰り返し=100歳という身体年齢の経過はあってもいいはずだけど、そこは無視(記憶は記録し続けるのに、身体はタイムループと共に若返る)という設定なのね。
誰も死なない明るい未来を願って何度もタイムループを繰り返すキラちゃん、切ないわー。その打ち明け話を聞いて「君を時の牢獄(←だったっけ?)へ閉じ込めてしまった」と返すクロノスケにも胸キュン。無事に万事丸く収めて(←うまく行きすぎ!とも思うが)、タイムループを抜け出してハッピーエンドになってよかったです。


第二幕の『The Fascination!』も衣装がフリフリ派手派手で、見応えがありました。花組イメージのピンクフリフリ衣装だし、やたらと銀橋渡りが多かった気がするし、花組100周年を記念した場面もあって、とにかく歌と踊りが盛沢山、派手でゴージャスお正月!って感じたショーでした。
トップ以外は誰が誰だか見分けられず申し訳ないです。あっ、Exciter!!を歌う帆純まひろさんはわかりました。お顔立ちが好みだわ~♡そして、音くり寿さんも。キビキビ踊ってるお姿をつい目で追っかけてしまいました。


久しぶりの花組公演。演目がよくて楽しかったです。

今のところ、花組なら、帆純まひろさんと音くり寿さんが気になるな~~、と思いました。
音くり寿さんがマッジを演じる『TOP HAT』、チケット争奪戦に参戦しようかしら・・・。

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花組『蘭陵王』KAAT神奈川公演 [宝塚感想 花組]

先日、宝塚歌劇花組公演『蘭陵王』をKAAT神奈川芸術劇場にて観てきました。

KAAT神奈川芸術劇場に初めて行ったのですが、ホール入口が遠くて焦りました。
劇場のあるビルにやっと着いたと思ったら、ホール入り口が5~6階上がったところにあり、A席だとそこからさらに3階上まで上がらなくてはならず、開演ギリギリに席に滑り込んだ感じになってしまいました。
「みなとみらい線日本大通り駅から徒歩5分」を信じてはいけない。

蘭陵王、トータルとしてはよかったです。
演出やセリフの言葉選びにはクレームをつけたい部分はあるものの、演じる方々が個性を発揮ししててよかったです。

まずは主役の凪七瑠海さん。いい声ですね。
最初は少年役で登場してたのですが、透き通るような高い声で、「男役さんなのにこのお声!?」とビックリしました。

しかも、「歌ってます!声出してます!!」というような姿勢・体の動きではないんですよね。決して張り上げるような発声ではないのによく通る。元々の音質がいいんですね、おそらく。
後半の大人の男役としての低い声も、もちろんいいお声。声の使い分けが自在ですね。
凪七さんは男役ながらエリザベートに大抜擢された経緯がありますが、この声なら凪七さんにエリザベートを歌わせてみたいと思うかも。
今度スカステで放送されたら、じっくり見てみたいと思います。

そして、お芝居も、感情のない少年時代から、武術のことばかりの不愛想な青年時代、そして最後のハッピーエンドと、しっかり感情を描き分けていました。
そうそう、凪七さん演じる少年時代の高長恭(蘭陵王の本名)、色っぽかった。権力者が欲しがるのが納得できるエロさ。
『ベルリン、わが愛』の時に凪七さん演じるゲッベルスもエロかったですが(特に、ヒロインのジルに関係を迫るところでネクタイを緩めるしぐさが!!)、こっちの少年時代も無垢なエロさ。
かわいそうなシーンではありますが(もちろんタカラヅカなので、オブラートに包んだ演出)、美しく生まれた故の宿命なのかと思わせる雰囲気を醸し出していました。
凪七さんはセクシー担当なのかしら??

それにしても、今残っている89期生はそれぞれ個性豊かで芸達者で魅力的ですね。
七海ひろきさんしかり、望海風斗さんしかり、明日海りおさんしかり。
どこかのブログで「89期の海に溺れる」という表現されてた記憶がありますが、うまいこと言いますね。

ヒロインの洛妃を演じる音くり寿さんもよかったです。
声のいい凪七さんに負けない歌声。東洋の黒髪の似合う色っぽいビジュアルで、徐々に蘭陵王にひかれていきながらも伝えられない不器用さがかわいかったです。

圧巻なのが、語り部の京三紗さん。感情をこめすぎず、かといって淡々ともしすぎず、いいバランスの声で歴史を伝える立ち位置で語っていました。
物語に引き込まれる語り口。
今後、機会があれば、ラジオ小説とかやって欲しいかも。その際は藤沢周平とか葉室麟とかの時代小説でお願いしたい。

瀬戸かずやさん演じる高緯もインパクト抜群。
登場時に自己紹介がてら歌う皇太子ソング、サイコー!!
「美しいものがだいすき~~」と皇太子の特権をフル活用してお気楽に生きているかと思えば、後半に「海が見たい~~~(中略)でも無理~~~」と歌い、自由なようで自由ではない皇太子という立場をよく理解しているんだな~と思うキャラでした。
平和な時代が何事もなく過ぎていけば、この人も幸せだったろうにね・・・。

そんなちょっぴりかわいそうな高緯が愛したのは、帆純まひろさん演じる逍遙君。
衣装も含めて、このビジュアル好き。
マンガ「キングダム」でこんな雰囲気のキャラいたような・・・。
頭もいいし、高緯と逍遙君であれば、平和な時代をそこそこ平和にやりくりできただろうに。
なんで蘭陵王は殺しちゃうかな~~。まぁ、そこが理解できないところが蘭陵王なんだろうけど。
蘭陵王くん、人の心が読めずぶきっちょすぎるぜ・・・。

今回の公演は、舞台装置がシンプルな分、舞台を役者で埋めるシーンが多く、結果、役者一人一人がしっかり場を与えられていて、目立っていたと思います。
下級生にはチャンスですね。
今回、瀬戸かずやさんはもちろん、帆純まひろさんと音くり寿さんをばっちり記憶しました。

脚本・演出については、話の流れはいいけれど、セリフ回しについては好みが違うなと。
この公演ではダイレクトな言い回しが多かった印象なので。詩的な歌詞やセリフの方が私は好きです。
あと、蘭陵王と洛妃の萌えシーンが足りないっ!というところが不満でした。
最後ハッピーエンドにするなら、もうちょっとさ~~、無自覚なのにひかれあう二人的なもどかしいシーンがあったほうがいいのではないでしょうか。
洛妃の告白のタイミングもあそこでなくてさ~~とか、蘭陵王ももうちょっと惹かれつつある雰囲気を出そうよ~など、ツッコミ所が数か所ありました。

私が脚本家なら・・・という妄想脚本家は、機会があればブログに書いてみたいと思います。


余談ですが、同じ公演を花組の明日海りおさんが見に来ていました。
3階のA席から、「タカラジェンヌっぽい金髪の人が4人いる・・・。男役二人と娘役二人だ・・・」と思ってみてたら、花組の方々だったようです。
タカラジェンヌって、ほんとに生存しているんですね。
一緒の公演をみれて、なんかラッキーでした。


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安定した実力で安心して見れるショー:花組『Beautiful Garden』感想 [宝塚感想 花組]

先日観劇した花組のショー『BEAUTIFUL GARDEN』の感想です。

何しろ花組は初めて見たので、そもそもトップスター以外見分けがつかないという状態で見ております。
推しジェンヌもいないので、フラットな気持ちで見て参りました。

花園なので色とりどりのオープニングをイメージしていたら、予想を覆す紫色の怪しげな花園。
そっちの花園か~~!!
トップスターの明日海りおさんは、ゴンドラに乗って蝶のお姿で登場。
そして怪しい紫の花男&花娘が歌い踊る。(でも誰が誰だか・・・。)

明日海さんって、お芝居の時の荒々しい海賊と、蝶々男子と、雰囲気違うものでも似合ってしまう方なんですね。変な癖がなく、安心して見れるトップスターだと思いました。
トップ娘役の仙名彩世さんは優しい印象の方。
ただ、このシーンのお衣装は、イマイチかな・・・(←ごめんなさい)。スカートの真ん中がぱっくり空いて足が見えるって、変なの・・・普通のドレスでいいじゃん!と思いました。

オープニングが終わると、しょっぱなにロケット。上級生っぽい男役さんが真ん中でロケット。
最近、上級生をロケットに加える演出が流行ってるのかしら・・・このパターンはほかでも見たような・・・。

その後は、スーツの柚香光さんの雨に歌えばっぽいシーン。音楽も『雨に歌えば』が使われていたような・・・。柚香さんって、お顔立ちがくっきりしているから、遠目でも柚香さんって分かりますね。

その後、明日海さんの闘牛士の場面、夏の花男、グラディエーターと場面が続きます。
夏男の場面で、「やたら男臭い雰囲気の人がいる!」と思いました。終演後プログラムを確認したところ、おそらく瀬戸かずやさんと水美舞斗さんではないかと思います。この男くささが花男というやつ??

そうそう、今回、通路真ん前の21列というお席だったので、客席降りの場面にて、ジェンヌさんにタッチさせていただきましたーー!!
セクハラおばちゃんでごめんねーーー!でも楽しかったよーーー!!!

後半、ブロードウェイミュージカルっぽいシーンがありました。ステッキを持って踊るやつ。
音楽は「I God Rhythm」と「Rhapsody In Blue」というガーシュインの名曲のアレンジ。
今回のショーで一番好きなのはこの場面でした。クラシカルーーー!

その後に、花男のアイドルユニット登場。こんなジャニーズっぽいシーン、雪組でもあったな・・・。演出の野口さんはこの系がお好きなんですね、きっと。

ジャニーズの後は、タカラヅカらしい紫のお衣装で娘役&明日海さん登場。「永遠の花園~タカラヅカ~~」とか歌ってましたね。
まるで退団公演のような歌詞・・・。

で、男役群舞とデュエットダンス。タカラヅカの定番スタイルですね~。
そして最後のパレード。(でも誰が誰だか・・・。)


好きなジェンヌがいないショーを見るというのは、刺激が少ないですね。客席降り以外は、ほぼ平常心。
平穏な心で楽しめました。それは見方を変えると、花組の実力が安定しているから、とも思います。
私にとってはそんな公演でした。


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落ち着いてみれたお芝居と歌:宝塚歌劇 花組『MESSIAH メサイア』感想 [宝塚感想 花組]

今日、花組観てきましたー!
休暇を取って一人で観劇。初・花組観劇でした。


メサイア、よかったです。

作・演出は原田諒さん。ヅカファンブログを見ると、あまりヅカファン受けのよくない演出家さん。
私は、スカステで見た『ニジンスキー』が好きなので、心密かに応援していた演出家さんでした。
でも宙組『白夜の誓い』と星組『ベルリン我が愛』は期待した程ではなく・・・。

しかし今回、やっと、私の期待に応えてくれた作品でした。(←上から目線かっ。)

荒くれ者の海賊が大人しく村に馴染んで四郎という名前を気に入っちゃうところには「馴染むの早っ!」と突っ込み。
また、主人公四郎が「生きることを考えよう!」といいながら、最後人々を逃がして生かす方策を取ろうとしなかったとこ(提案したところで村人達は拒否しただろうけど)とかもプチ突っ込み。
逆に、それ以外は突っ込み所もなく、登場人物の無理な心変わり(※下記参照)もなく、緩急のあるストーリー展開で一時間半飽きずに観れました。

(※宙組『白夜の誓い』にて、緒月演じるアンカーストレムが親友なのに最後裏切るという設定が気に入らず、根に持っています。緒月さんなら、始めから悪役側でも、その人なりの正義感を持つ人物をしっかり演じてくれただろうに。緒月遠麻さんと凰稀かなめさんが退団するためか、無理な親友設定にしちゃってさ・・・。)

私的なクライマックスシーンは、明日海りおさん演じる天草四郎が、村人に蜂起を呼び掛けるシーン。
柚香光さん演じるレイの代わりに踏み絵を踏む踏みっぷり、男前〜~!
その後、「神なんていない!」「神がいるならなぜ助けてくれない!」「神はなぜ今地獄のような苦しみを与えるんだ!」と怒りを表す四郎。
それに対し「そう信じないと生きていけないんだ!!」と答える、一樹千尋さん演じる益田甚兵衛。
(セリフはイメージ。記憶違いあると思います。)
それぞれの葛藤。そうだよね・・・。永遠の命題・・・。
熱い演技でグッときました。

そして、四郎は、神を信じないが故、神を信じて虐げられてる村人のために蜂起したんだ・・・と解釈。
前半の海賊設定が活きる納得の展開。

絵を描く事に対し純粋で、不器用ながらも皆を思い、結果的に裏切り者となったレイの心情も、最初と最後のシーンまでしっかり繋がりました。

仙名彩世さん演じるルウは、やわらかい歌声が純朴な村娘にマッチしててよかった。しっくりきました。

あと、悪役もよかった。
鳳月杏さん演じる松倉勝家は、最後までぶれることのない徹底した悪役。
最初に登場するシーンの音楽&効果音が、正しく「ザ・悪役!」という感じでピッタリ!
悪役サイコーーー!!

先週観た星組『Thunderbolt Fantasy』やその前の『Another World』は、とにかくセリフが盛沢山であわただしい印象の公演に対し、今回のメサイアはしっかり芝居の間をとった公演だったと思います。
じっくり芝居の世界に入り込んでみることができました。

悲しい結末だけど、いいものみたな〜思う公演でした。


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