舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』感想

七海ひろきさん主演の舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』を観てきました。

場所は紀伊國屋サザンシアター。私は初めての劇場でした。キャパは468席とのこと。カテゴリー的には小劇場になるのかしら。
小劇場なだけあって、演者はマイクなしの生声でした。
カイちゃん（七海ひろきさん）の生声！凪様（彩凪翔さん）の生声！
きゃ～～～～(o≧∇≦)o♪
なんか、それだけで新鮮でした。
音響は、天井のスピーカーの音が私にはうるさかったかな。もう少しだけ音量を下げて欲しい感じでした。

主演の七海ひろきさんはフランケンシュタイン博士が生み出した怪物を、彩凪翔さんは盲目の乙女アガサを演じていました。
フランケンシュタインの話って、そういえばちゃんと小説を読んだことはありません。最後、怪物はどうる話なんだっけ・・・。本公演のストーリと原作が一致しているのかは、私はちょっと分からないです。今度小説を読んでみます。

以下、若干ネタバレします。

なにはなくとも、凪様（彩凪翔さん）のアガサが、かわいいかわいい。デカいけど中身がかわいい女性でした。
善良で親切で、盲目ながら前向きにつよく生きている感じがあり、人ととしてかわいかったです。最後まで怪物を裏切ることなく善良であったし。

元AKB48の横山由衣さん演じるリズは、いっそ潔い程の悪役で最高でした。人に罪をなすりつけた後で「恐ろしい女・・！」というセリフがありましたが、「それはお前のことだろーー！」と心の中でがっつり突っ込みました。最後まで罪を認めないし。根が性悪でぶれない悪役キャラって、好きです。

リズと共謀する判事（名前は忘れた）を演じるのは青木陣さん。悪役だけど、リズとフランケンシュタイン博士との関係を心配して嫉妬するかわいさもあり、いい感じの悪役。
青木さんと横山さんは、アガサの兄とその妻も演じており、そちらの二人は善良で幸せなカップルなので、演じ分けギャップが面白かったです。

ビクター・フランケンシュタイン博士を演じるのは、岐洲匠（きず たくみ）さん。某戦隊ヒーローのレッド役の方だって。へ～～～。身長高い、苦悩する青年イケメンさんで、こちらもいい感じでした。
冷たい科学者かと思いきや、途中で怪物と和解するような会話にやさしさを感じて、「科学ボケして良心を忘れたわけじゃなかったのね～～」と安心しました。
でもビクターは悲しい結末を迎えてしまうのだけれど・・・イケメンだから、それもまたよし。（←ドS？）

佐藤信長さんのウィル（ビクターの弟）はなかなかのやんちゃ坊主で楽しかったし、北村由海さん演じるジャスティーヌは薄幸そうだと思ったらそういうオチだし、唯一年配出演者の永田耕一さんはアガサの父だったり警官だったりして渋く役を押えていたし、出演者方々の見ごたえがありました。

恐ろしい女リズにに騙されて、フランケン博士は悲しい最後を。怪物は生き残ったものの悲しい結末が・・・と思っていたら、ラストまさかのハッピーエンドでした。
最後までぶれないいい子のアガサ、ありがとう。こちらの気持ちもアガサに救われました。

カイちゃん演じる怪物は、最初は「ゔ〜〜ゔ〜〜」しか喋れなかったのが、あっという間に知能を習得して人間化。とんでもない成長スピード。
お姿も、前半はみすぼらしい姿と姿勢で、かいちゃんの王子様オーラが隠されていました。途中の、アガサが言葉を教えて成長していくようなシーンは、かいちゃんかわいかった～～。
ラストのハッピーエンドシーンだけは、カイちゃんのほんわか王子様オーラが発揮されていました。

この舞台では、カイちゃんはかっこいいお役ではないし、彼氏キャラを隠したお役で、歌も歌わないので、そういうのを期待するかたには残念な公演かもしれません。でも私的にはそれなりに満足な公演でした。
周りの方はすすり泣いていました。あ、私は泣きませんでした。感受性が低くてなんかすいません。

この公演の私的ヒットはかわいいアガサ。凪様アガサがかわいかった。これに尽きます。
かっこいいかいちゃんは、また別の機会で観れるでしょう。いつもと違うかいちゃんを観れるのも、また良し。
結局ファンは全肯定、ってことで。

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