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刀ステ禺伝感想 その3(BD視聴後ネタバレ版) [宝塚じゃない舞台など]

舞台刀剣乱舞 禺伝 矛盾源氏物語、初回限定盤ブルーレイが届きました~~!

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TOHO animation STORE の早期予約で申し込み、ステージショットポストカードとイベント応募券もゲット。

私は、生観劇2回、全景映像の配信を1回(ゴールデンウイークの無料配信像のやつ)観たけれど、大千秋楽の配信は見ていませんでした。ネット検索して気になってたセリフのこととを確かめたかったので、早速視聴しました。


以下、過去記事ではつぶやけなかったネタバレありの感想です。そして長文です。



歌仙兼定達が出陣したのは紫式部のいる平安時代。歴史が物語に覆われた世界、歴史と物語が反転した世界、源氏物語の世界に入り込んでしまった世界。

「物語を歴史へ」

改めてみると、最初からそのキーワードがありましたね。

最初に出会った小少将の君の話を受け、物語を破綻させることにした歌仙たち。通常の刀剣男士なら守る側なのに、今回は破綻させる側にまわるという、矛盾。そして、普段は男性が演じる刀剣男士たちを女性が演じるという矛盾。

物語を歴史に改変したいと目論むのは、源氏物語に救われたと話す、名もなき男。物語は嘘、嘘を生み出した紫式部が地獄に落ちることのないように、紫式部を救うため、物語を歴史へと改変したいと望む男が時間遡行軍とタックを組んで作り出した世界。厄介オタクのこじらせレキシュー物語。

源氏供養というものを本公演にて初めて知りました。つまりは、源氏物語ではなく、源氏供養の物語の中に入り込んで源氏物語を演じているという、物語の二重構造になっていました。刀ステ(※舞台刀剣乱舞のこと)も含めると三重構造の物語。


ストーリを分かった上で見ると、オープニングの刀剣男士たちの名乗りの時点で仕組まれていましたね。

ゲーム上で顕現した時のセリフがベースになってるものの、歌仙兼定は「いつかの主が・・・」って言っているし、大倶利伽羅は「前の主は誰だったかはもう忘れた。」って言ってるし、さっそく伏線が張られていました。(※ゲーム内では、歌仙「元主が・・・」、大倶利伽羅「前の主は伊達政宗。」です。)観劇したときは気付かなかったな~~。

先にオチを言ってしまうと、歌仙兼定には「元主は細川ガラシャ」という物語が付与され、大倶利伽羅は「徳川家にあり続けた刀」という物語を付与されていました。一文字一派の4振りにも同様に、本来はない物語が付与されていたみたいです。山鳥毛に「笑顔が一番だよ。最終的にはね。」というセリフがあったので、にっかり青江の物語が付与されていたのは分かりました。じゃあ他の3振は・・・と思ってネット検索したら、姫鶴一文字はへし切り長谷部、一文字則宗は小烏丸、南泉一文字は小夜左文字、ということでした。とうらぶファンの方々の観察力がすごい。

そして、付与した物語で刀剣男士を強化できるのかを実験するため、時の政府が作った実験用擬似本丸。疑似ってことは、本丸に主はいない感じなのかしら。確かに刀剣男士たちのセリフで、今の主に関するセリフはありませんでしたね。時間遡行軍との終わりのない戦いを終わらせるため、いろんなことを試している時の政府、という状況が分かりました。時の政府、こわっ。刀剣男士を人とは思ってないよね。いや、確かに人ではないんだけどさっ。

そんな人ではない刀剣男士たちも、元主のことを想ったり、猫の呪いを解きたかったり、夢を見たり、物語のみで語られた剣士を想ったりしているんですよね。刀に想いを寄せる人がいて、その想いを受け継いだ刀剣男士たち・・・尊い。

「刀の木偶人形」「モノが心を持つとは、なんと愚かなことか」と光源氏に言われていましたが、その愚かな木偶人形たちの幸せを願ってしまうのが、刀ステファン(またはとうらぶファン)というやつなのではないでしょうか。この刀ステにハッピーエンドは果たして訪れるのか・・・てか訪れて欲しいです。

ちなみに、大倶利伽羅の場合は、モノだからこそ光源氏に成り代われたのでは?と私は思いました。あのツンツンキャラが光源氏になってしまう(※光源氏の設定が大倶利伽羅に移る)というのは、大倶利伽羅に人のような感情があったら、恥ずかしくてできないよね~~~。大倶利伽羅の黒歴史www。からちゃん、光源氏が抜けた後でも冷静にバトルしてたし。本丸に帰城して鶴丸国永にからかわれても、本人は「だからどうした」って思っていそうだな~~と私は思いました。私の本丸のからちゃんはそんな感じ。


光源氏に扮した名もなき男の真の目的は、自分が光源氏として死に、物語とともに骨を地中に埋めること、いつか骨が掘り起こされたときに光源氏の実在が証明されるように、ということでした。それを理解していながら、歌仙ちゃんは光源氏の亡骸が時間遡行軍に持ち運ばれていくのを「行かせてやれ」と。「物語が現実の世界にまで這い出して来ることになれば、僕たちの負けだ」と・・・。負けるということは、自分が処分される(=折られる)ということなんですけど・・・。歌仙ちゃん、分かっててそのセリフ言っているよね??任務終了後、この歌仙ちゃんは折られてそう・・・という地獄を想像してしまいました。

ラストシーンの歌仙兼定のセリフが好きです。
「自分もまた、物語の中にいるのかもしれない」←その通りだよっ!
「源氏物語がそうだったように、この物語に心をよせてくれている人たちがいるはずだ。」←うん、ここにいるっ!!
「ぼくはその想いに報いたいと思う。」←ありがとう!!!

そして、東京公演では一文字則宗さまのセリフだったのが、歌仙のラストのセリフに代わっていました。
「心にこめがたくいいおき、物語ることは地獄。ならばこの物語も地獄か。この美しい地獄を、分かち合おうじゃないか。」
このセリフ、生観劇時は「刀ステを楽しんでね」と解釈したのですが、改めてブルーレイを見てからだと、まるで地獄予告ですね。その前の歌仙ちゃんの負け予告セリフから考察するに、この禺伝本丸は処分されるという地獄予告にも思えてきました。

次の刀ステで「物語に出陣した刀剣が、任務失敗して処分された」っていうセリフをぶち込まれる地獄を覚悟しろよ、という予告??
いやーーーー!!七海歌仙ちゃんが折られる地獄ーーー!!!
<(゚ロ゚;)>ノォオオオオオ!!。
そんな地獄はきませんように(祈)。


この禺伝は、刀剣乱舞が好きな人のほかに、物語が好きな人へのメッセージが埋め込まれているところがポイントでした。
「物語は嘘でも、その物語を通して生まれた想いは嘘ではない」とか、胡蝶の夢の説話(夢か現実か、どちらでもよいことだ、という言葉)とか、「私の物語をここまで愛してくれた人をむげにはしたくはありません」とか、「あなたの嘘は罪ではない」とか、「物語に心をよせている人に報いたい」とか、物語好きの厄介オタクに突き刺さるセリフが散りばめられていました。私は突き刺さりました。そして、これらを千年を超える源氏物語に絡めて伝えてくるって、深い・・・。もちろん従来の刀ステファンにも刺さるような刀剣男士たちになっていたし。(ただし女性演者はパスという人は除く。そういう人もいていいと思ってます。)


あ、刀剣男士キャラについても語り忘れたので一言。私は七海ひろきさんファン&初期刀歌仙ちゃんのため、歌仙を褒めるのは当たり前すぎるのでパスします。

歌仙ちゃん以外の刀剣男士キャラはとしては、禺伝では一文字則宗さまが一番よかったです。ほんと、ゲームの則宗さまを見事に顕現させていました。キャラ理解が深く、かつそれを声も体も殺陣も全身で表現されてて、よかったです。御前が御前でした。(説明が最終的にそれしかない。)則宗さま堕ちした方も多そうですし、綾凰華さんの宝塚歌劇退団後の初仕事がいい結果になってよかったな~~と思いました。



・・・一通り、つぶやきたいことはつぶやいたかな。ふぅ~~~。あーーすっきりした。
でも、あとで思い出して、さらっと記事に追記してるかも・・・。

禺伝矛盾源氏物語の感想はこれにておしまいです。
ぱたん。

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