雪組『CITY HUNTER』『Fire Fever!』感想

東京宝塚劇場の雪組公演『CITY HUNTER』『Fire Fever!』を観てきました～～～！！！今回、な、なんと、SS席での観劇でした～～～！！！。SS席、見えすぎて圧がすごかった。音のバランスも良いし。さすがSS席。貴重な経験をさせて頂きました。できればまためぐり逢いたいです。

さて、まずは第一幕の感想を。
・・・感想というよりも愚痴でしかないです・・・。

まずは映像の使い方について。
スクリーンの映像、ジャマ！！主張強すぎ。
スター様本人がステージ上にいるのに映像でもスターを映すって、私はナシだと思う。映像はあくまでも舞台機構の一部であって、装置で再現できないものの補足的な位置付け、スター様を輝かせるわき役であるべき。コンサートとかでリアルタイムのものを映すのなら許せるけどさっ。映像を取り入れること自体はアリだから、ウザくないような活用を期待します。

次に、香に銃を撃たせるあのシーンについて。
香に銃で人を撃たせるなんて、ダメ、ゼッタイ。
原作の肝心な部分を無視している。原作では護身用として香も小さい銃を持っているのですが、使えない銃をわざと香に持たせてるんですよね（当の香はそのことを知らない）。香の射撃の腕じゃどうせ当たらないからというのと、間違っても香が人を殺すことがないように、なんです。シティハンターのパートナーとして一緒にいて、遼は香に惹かれてはいるものの、いつかは平凡な生活に返そうと・・・。親友槇村の願いは、香の平凡な幸せ。遼は香と一緒に居たい気持ちと、自分と離れて香を普通の生活に戻したい気持ちと、そのはざまでいつも遼は葛藤しているんです。だから二人の関係は近づいたり離れたり。なのになのに、兄の敵とはいえ、香に撃たせるなんて・・・ありえない！！ありえなさすぎる！！！

あと、遼の香への想い、香の遼への想いが、それぞれ見えず、中途半端に思えました。二人の関係性が前半で明示されていないから、「遼と香は恋人同士なのに、香がミックに浮気して、元の鞘に戻るって、なんなん？？」と見えてしまいます。

ほかのキャラへもツッコミ。
海坊主喋りすぎ。おしゃべりな海坊主だなんてイマイチ。
槇村は幽霊なのに登場しすぎ。・・・とはいえ、ストーリーテラー的な役割だし、アリではある。
香も冴子も遼も、槇村を亡くしたことへの気持ちが軽すぎ。香が兄貴の夢を見ておいて、あんな軽いノリで目覚めるだなんて・・・。
ミックもチャラくて軽すぎる。だが、顔はいいので許す！
海原は息子にベタベタしすぎ。僚はただの一兵でしかないから遼を利用したんだよね？海原は戦争が続くことが希望でしょ？故郷を欲しがるキャラじゃないし。
後半で登場したキャッツアイは、正義の怪盗ではない。訳あって父親の絵画を盗んでいる設定だったと思う。
第一幕最後で、冴子と槇村がイチャイチャしすぎ。ああ見えてウブでかわいい冴子なら、槇村とそっと手をつなぐとかじゃないか？

私は元々原作漫画が好きだったのですが、話のチョイスが期待と違う！！と思いました。
私が期待したシーンもないし・・・。
（シティハンター公演が公表された時の記事はこちら→2020年末の記事）
あ、ビジュアルはよかったですよ。足長の遼さん、かわいい香、イケメンミック、野暮ったいが男らしい槇村、男らしいガタイの海坊主、太ももの短剣がセクシーな冴子と。ビジュアルが唯一の救いだったかと。
もし原作を知らなければ、素直に楽しめたのかしら・・・。
本公演について「秀作」か「駄作」かのアンケートがあれば、私は駄作に一票入れます。

続いて、第二幕のショー『Fire Fever』についての感想を。

タイトル通り、ファイヤーがフィーバーするショーでしたね。
全体的にアップテンポで踊りまくり。

特に印象に残ったシーンについて感想を。

プロローグでは銀橋を渡りつつ舞台に向けて指差しの振りがかっこよかった。多くの人が「私、射抜かれたっ♡」って感じだったのでは。

ロケットはまさかの大人数ですごかったですね。朝美さんとかまでロケットしてたし。コロナの人数制限の反動？大人数での迫力がすごかった。縣さんが男前なお顔でロケットしてるのに笑えました。

縣さんが真ん中の、若手のダンスシーンも良かった。テンポの速い音楽にのって若手がエネルギーはじけさせて踊ってて。演出の稲葉さんグッジョブ。なんか身体能力高そうな身体の動きの方がいたけれど、お名前はわからず・・・。
引き算の大人の色気のダンスもいいけれど、若手のエネルギー弾けるダンスもいいですね。エネルギーを受け取りました。

娘役はべらかしダンスや男役群舞からのデュエットダンスまで、シルバーグレーのキラキラ衣装で光をとばして踊って、ゴージャス感満載。
演出家の中村さんもよっぽどストレス溜まってたのね～～～。人海戦術で圧倒しまくりのショーでした。あ、これが本来の宝塚だったっけ。
そして、SS席では銀橋の大羽の圧がすごかった。

ところで、本公演にて綾凰華さんが気になってきました。
綾さんって優しげな笑顔で、ギラギラ衣装をきてても王子様感があって、いいですね。
私が観た公演では、綾さんがフィナーレで階段を下りて頭を下げたあと、横に移動する時にスッと何かを拾ってました。
王子様が何をお拾いになったのかしら？もしかしてお姫様のイヤリングとか？？とっさの行動につい胸キュンしちゃいました。
気になるわ～～。

第一幕は逆ハッスルでしたが、第二幕はファイヤーがフィーバーしたので、演目としてはプラマイゼロ、SS席のおかげで大幅プラス、な公演でした。

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